歯の咬み合わせが正常でないと、身体的にさまざまな悪影響を及ぼします。
例えば口を開けたときに「カクっ」と音がする「顎関節症」や、無呼吸症候群にもつながる程度のひどい「いびき」、寝ている間の「歯ぎしり」などは、咬み合わせや顎関節の問題が原因で起こります。
当院では、それぞれの症状において患者さまの状態に合わせた適切な治療を行っています。気になるお悩みがありましたら、お気軽にご連絡ください。
顎関節症
顎関節症とは?
口を開け閉めする際に、顎関節や顎を動かす筋肉に違和感を覚える症状を総称して、「顎関節症」といいます。
精神的ストレスや疲労、歯の咬み合わせの問題など原因はさまざまですが、直接的には歯ぎしりや歯のくいしばりが大きいといわれています。
顎関節症の症状
- 顎が痛い
- 顎の関節がカクカクなる
- 口が開けづらい(開かない)
- 口の開閉時に痛みがある
顎関節症の治療
顎関節の骨の変形などが原因の場合は外科手術が必要になりますが、一般的に顎関節症患者の80~90%は、外科手術のない治療で改善がみられます。
具体的には
- 顎を動かす筋肉(咀嚼筋)のマッサージやストレッチ
- スプリント(取り外し式の矯正装置)による治療
などで咬み合わせや顎関節の筋肉の矯正を行います。
歯ぎしり・歯のくいしばり
歯ぎしり・歯のくいしばりとは?
歯ぎしりや歯のくいしばりは、通称TCHと呼ばれています。
TCHは“Tooth Contacting Habit”(歯列接触癖)の略で、上下の歯を持続的に接触させる癖のことです。
無意識のうちに歯をくいしばったり、上下の歯を左右に擦り合わせたりすることで、歯が割れる、折れる、すり減るといった症状が起こります。
また、歯ぎしりや歯のくいしばりが日常化している場合は、咬み合わせも悪くなり、顎関節症の原因にもなります。
歯ぎしり・歯のくいしばりの原因
ストレスが強いときに出やすいといわれています。
歯のくいしばり(日中)
歯ぎしり(夜間)
咬み合わせの悪化
歯ぎしり・歯のくいしばりによる症状
歯ぎしりや歯のくいしばりがあると、以下のような症状がみられるようになります。
- 歯が割れる、欠ける、折れる
- 歯がすり減る
- 歯周病になりやすくなる
- 歯の詰め物が落ちる
- こめかみや耳の前などが痛い
- 口を開け閉めすると顎の音がする
歯ぎしり・歯のくいしばりの治療
歯のくいしばりをしている際は、自分がそれを行っていることを意識するだけでも癖が治っていきます。
夜間の歯ぎしりに対しては、「スプリント(取り外し式の矯正装置)」を装着し、歯をガードするようにします。
いびき
いびきとは?
「いびき」は、睡眠時の呼吸によって咽頭や鼻腔の粘膜が振動し、音が鳴る症状です。
このいびきの症状がひどい場合は、無呼吸状態に陥ります。そのため、眠ったつもりでいても、日中に眠気が出たり、集中力や記憶力が低下したり、無気力やイライラが引き起こされることもあります。
いびきの原因
睡眠中に舌が喉の奥に落ち込んでしまうことで、上気道が狭くなり、粘膜が振動していびきをかいてしまいます。
睡眠時には全身の筋肉が緩んでいるので、特に上を向いて寝ているときにいびきをかくことが多くなります。
その他、飲酒、肥満、疲労なども原因といわれています。
いびきの治療
医師の診断のもと、患者さまの顎の骨格や形状に合わせてオーダーメイドでつくった「スリープスプリント」という装置を使います。
睡眠前に装着し、下顎を少し前方に突き出すようにして、上下に固定します。
これによって、軽度のいびきから無呼吸症候群になっている方まで治療を行います。体に負担が少なく、改善効果は90%以上といわれているのでおすすめです。
ただし、入れ歯を使用している方、成長過程のお子さまには使用できません。
まずは当院までご相談ください。